マイクのすすめ

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「マランツ MPM-4000UJ」レビュー iPhoneとAndroid両方で使えるUSBコンデンサーマイク

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マランツプロフェッショナルから2021年に発売された「MPM-4000UJ」

今回、1番に気になった仕様がPCやiPhoneなどのiOS端末に加えてAndroidに対応していることです。

なぜなら、Android端末に直接接続して使用可能なコンデンサーマイクは少ないからです。

PCだけでなく、AndroidやiPhoneで自由に使えるとマイクが活躍できる場面はさらに増えるはず。

そこで、今回は「マランツプロフェッショナル MPM-4000UJ」を購入してレビューしてみました!

「マランツ MPM-4000UJ」とはどんなマイク?

マランツプロフェッショナル(marantz PROFESSONAL)が2021年3月18日に発売したUSBコンデンサーマイク。

項目 スペック

収音できる周波数。20Hz~20kHzが人の聴ける範囲
30Hz〜18kHz

マイクの得意とする周波数を表す図
記載なし

マイクが収音できる音圧の最大値。人の耳の限界は140dB
130dB

マイクが収音を得意とする範囲
単一指向性(カーディオイド)

収音をリアルタイムで聴ける機能
なし

その他のスペックについては公式サイトを参照してください。

製品名は「MPM-4000U」ですが日本版は「MPM-4000UJ」となっています。

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箱には「4000U」、裏面のステッカーにだけ「4000UJ」。日本版はステッカーとクロス(右下)付属

箱や本体には「MPM-4000U」と記載があります。

なので「MPM-4000U」と「MPM-4000UJ」は本体に違いはありません。

唯一の違いはクリーニングクロスとステッカーが付属されていることのみ。

30Hz以下は収音しないがほぼ問題なし

基本スペックは他の同価格帯USBコンデンサーマイクと同じようなもの。

唯一気になった事は周波数レンジの最低が30Hzで人の可聴範囲で最も低い20Hzより10Hzほど削られていることです。

ただ、個人的には耳で30Hz以下を感じるのはかなり難しい。

例えば、30Hz以下の低周波を出す身近なものはピアノやバスドラム。

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逆に人の声やギターなどは全く影響はありません

「ピアノの音をなるべく正確に録音したい」と言った様な神経質な使い方でなければ、「MPM-4000UJ」を問題なく使用可能です。

ダイレクトモニタリング機能は存在しない

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マイクの収音をリアルタイムに聴くことが可能なダイレクトモニタリング機能はありません。

となると、音源を確認するには「MPM-4000UJ」で録音したものをあとで再生して確認する必要があります。

ただPCに接続して使用する場合のみダイレクトモニタリングのような事が可能です。

PC側で設定をすることで使えるようになります。

マイクと付属品のレビュー

付属品 スペック
ケーブル TypeC to USB ケーブル(約3m弱)
スタンド 卓上型スタンド
風防 なし

見た目はお値段以上の質感

「MPM-4000UJ」の外観は価格以上の質感を感じます。

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つまみの表面が波模様に加工されて高級感が増す

もちろん、見た目だけではなくマイク本体にゲインやボリューム調整のつまみが付いている事で操作が簡単。

また、マイク底面もイヤホンジャック周りがプラスチックではなく金属で高級感を感じます。

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イヤホンジャック周りに隙間はなく丁寧な作りを感じる

「MPM-4000UJ」の外観は小さい本体の中にギッシリと詰まっている感じがして所有感を満たしてくれます。

コストダウンを感じる箇所も

ただ、価格を考えると仕方ないと思うところもあります。

ゲインとボリュームのつまみは操作するときにグラつきます。

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つまみを操作するとぐらぐらと動きます

また、ダイヤフラムを守る網部分の強度が低いので指で押すだけでヘコんでしまいます。

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押し込むと簡単にヘコんでしまう

ただ、「MPM-4000UJ」の高いコスパを考えればこのような箇所を探すのは荒探しかもしれません。

付属ケーブルはPC接続用の1本のみ

ケーブルはUSB to USB Type-Cの1本のみ。

長さは3m弱とUSBコンデンサーマイクの付属ケーブルとしてはかなり長めになっています。

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マイクに接続するUSB Type-C側はL字に折れ曲がっているので配線がスムーズに流れる作りになっています。

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しかし、ケーブル挿し口がマイクの接続口に完全に刺さらず余ってしまいます。

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マイクの使用に問題はありませんが、見た目に違和感が残ります。

スマホ接続には別途アダプタが必要

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別売りの変換アダプタが必要。他のケーブルは公式説明書で非推奨

iPhoneやAndroidのスマホに接続するためにはアダプタが必要です。

アダプタには純正品がありません。

なので、USBの接続口をUSB type-CやLightningに変換するアダプタを購入する必要があります。

iPhoneとAndroidともアダプタを通して通電を確認しmpm-4000UJを使用することが出来ました。

Androidの場合はUSB type-C以外にも接続口があるので、ご自身のスマホを確認してから変換アダプタを購入しましょう。

卓上スタンドは必要最低限

スタンドはテーブルの上に置いて使用する卓上スタンド。

スタンドの脚は細身だけど長さがあるので、マイクが倒れる心配はありません。

ただ脚の長さがあるのでテーブルの上で邪魔になる可能性も・・・

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高さは20cm~24cmに調節が可能。

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ホルダーは固めのプラスチックで成形されているので、マイクが動かない様に固定をしてくれます。

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ただ、着脱時にマイク本体と擦れるので傷が付きそう・・・

マイク性能レビュー

声の録音では低音が強調される

「MPM-4000UJ」で自分の声を録音した印象は少しだけ強調された低音です。

実際の声と比べると声が太く感じました。

ただ、低音が強調されるといっても音が潰れるレベルということではありません。

むしろ声の響きが足りない人には音が太くなり聴こえやすくなるかも。

スマホ使用時にはモニターに注意

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iPhoneもAndroidでも使用可能な「MPM-4000UJ」ですがスマホ使用時にはモニターをする確認する方法がありません。

「MPM-4000UJ」の本体に入力音のボリュームを確認できる機能がないからです。

また、ダイレクトモニタリング機能もないのでマイクを使いながら音を聴くことも出来ません。

使用するアプリによっては入力音をモニターする表示がありますがモニターが一切出来ない場合は何度も録音を繰り返すかもしれません。

クセを理解して使えばコスパは高い

「MPM-4000UJ」の最大の特徴はPC、iOS、Androidのどれでも使えること。

複数の種類の端末で使うのであれば間違いなくコスパは高いマイクです。

ただ、端末によって不便を感じる部分があるので使い方を覚えながら試行錯誤する必要があります。

なので、さまざまな端末で使いたい方にはオススメの1台です。