玉置浩二にハマったおすすめアルバム「玉置浩二 LIVE 旭川市公会堂」
「玉置浩二って過去の人でしょ・・・」
玉置浩二さんという名前を聞いて、そんな風に考えている人はいませんか?
玉置浩二さんがメジャーデビューしたのが1980年代なので、世代が合わない人には玉置さんが活動しているかさえ分からないどころか、名前を聞いたことがあるだけで玉置さんの楽曲を聴いたことが無い人もいるかもしれません・・・
実際に私も、名前は知っていたけど、楽曲を聴いたことはありませんでした。
しかし、1枚のアルバムを機に玉置浩二にドハマりしてしまいました。
そこで今回は、私が玉置浩二さんにハマるきっかけとなったライブアルバム「玉置浩二 LIVE 旭川市公会堂」を紹介します。
楽曲の良さを知るだけでなくライブでの生の歌声を堪能できる最高の1枚です。
玉置浩二とは?
玉置浩二さんは、1982年にロックバンド「安全地帯」のボーカルとしてメジャーデビューしました。
その後にソロデビューを果たし、現在まで作曲やライブ活動を精力的に行っています。
「1982年にメジャーデビューってことは、玉置浩二の全盛期はもう過ぎてるのでは・・・」
このように思われるかもしれませんが、全くそんなことはありません!
https://twitter.com/momomannnnn/status/864454614728425472
私は2017年にオーケストラが演奏するコンサートに行ってきましたが1年経っても耳に残るほど素晴らしい歌声でした。
2018年時点で60歳となる玉置浩二さんですが、歌声の表現力や力強さがいまだに進化し続けているので、これからの作曲やライブ活動が楽しみです。
近年の玉置浩二を知るライブアルバム
今回紹介するライブアルバム「玉置浩二 LIVE 旭川市公会堂」は、2015年に開催されたライブを収録しています。
2015年以降はライブアルバムが発売されておらず、DVDも2014年のライブ映像が最後です。
そのため、これが近年の玉置浩二さんの歌声を聴ける最新のCDになります。
2015年は「安全地帯」時代から続けているバンド形式でのライブに加え、オーケストラをバックに付けたコンサートも始めました。
オーケストラとバンドでは楽器の種類や数、会場の広さや音の響きが異なります。
つまり、玉置浩二さんは全く新しいことに挑戦したことになるのです。
そのような新しい試みに挑んだのは、玉置浩二さん自身が声の調子に自信があったからではないでしょうか。
実際に、声は太いのにも関わらず滑らかに高音まで響き、若い時よりも枯れた声質は優しさを感じさせるようになりました。
今回のCDはバンド形式のライブ音源ですが玉置浩二さんの調子の良さがよく分かる内容になっています。
しっとりと聴かせる収録15曲
CDでは、ツアー「玉置浩二 ~故郷楽団 Concert Tour 2015~」の最終公演である北海道旭川市でのライブを収録しています。
小編成のバンドが奏でるアコースティックなサウンドをバックに、“郷愁”を歌い上げる玉置の圧巻の歌声が各地で圧倒的な反響を呼んだ。
このツアーは楽器や声のそのままの音を大切にしたライブで、エレキギターを使った激しいロックというよりはゆっくりとしたテンポの曲が多い構成になっています。
ここからは全15曲を1曲ずつ紹介していきます!
あこがれ
ボーカルがないインストゥルメンタル曲です。
ピアノと弦楽器がゆっくりと揺らぐように流れ、次の曲への期待感を持たせながら2曲目へと繋がります。
玉置浩二さんが作曲したインストゥルメンタル曲は他にも存在し、最近では2015年から開始したコンサート用に作曲した「歓喜の歌」があります。
花咲く土手に
1曲目「あこがれ」がフェードアウトするとガットギターの乾いた音が響き渡ります。
幼いころのふるさとを想う歌詞となっていて、「郷愁」がテーマのライブにはぴったりです。
囁くような優しい音色で歌っていますが、息の量が多く力強さも感じます。
カリント工場の煙突の上に
2曲目の「花咲く土手に」と同じく、昔の故郷への想いを歌っています。
こちらの曲の方が「あの頃に戻りたい」と強い主張が込められていて、歌声も徐々に力強くなっていきます。
サビの力強い歌声は尻上がりに盛り上がり解放されるドラマチックな展開の曲と相まって必聴の1曲となっています。
ALL I Do
「ALL I Do」は1987年のソロデビュー曲になります。
スローテンポでサビも「おーる↓、あーい↑、どぅー↓」の3音だけとシンプルです。
サビとその他の部分がはっきり区別できる歌謡曲とは異なるので、当時は異質な1曲だったのではないでしょうか。
間奏中には、曲のメロディを崩して自由に歌うフェイクが入ります。
これも玉置さんの代名詞ですね。
aibo
香港の俳優アンディ・ラウさんに楽曲提供した「痛・・・」を日本語でカバーした曲です。
曲始めのフェイクから柔らかい裏声を多用します。
玉置浩二さんの裏声は地声と変わらないくらい繊細なニュアンスから力強い表現が可能です。
地声と裏声を滑らかに行き来する心地よい1曲になります。
ふたりなら
玉置さんの地声の豊かさが分かる曲です。
サビで「ふたりーならあぁぁぁぁぁ」と伸ばすのですが、その声が非常に伸びやかで力強いです。
さらに、その声のなかに柔らかさがあります。
2曲目「花咲く土手に」でも指摘した息の量の多さが、声の柔らかさを生んでいます。
サーチライト
このアルバムの中でも必ず聴いてほしい1曲です!
歌詞からフェイクに移行するところや、喉を絞り出すようなパワフルな歌い方など、玉置さんの力強さがギッシリ詰まっています。
人が持つ希望の儚さを歌っているので全体的に暗い歌詞となっています。
そのため、力強い歌声のなかにも悲しさを感じます。
それ以外に何がある
リズムが一定で、アルバムのなかでは一番素朴な曲です。
曲がシンプルなので、声の強弱から生まれる抑揚が際立ちます。
玉置さんの場合は、小さい声でも吐息までよく聴こえますね。
しあわせのランプ
「~しなさい」と特定の1人に向かって語り掛けるような歌詞になっています。
そのような歌詞も相まってか、このアルバムのなかで1番に歌詞が頭に入ってきます。
終盤にかけて感情が爆発して力強くなる歌声は圧巻です。
あの時代に・・・
玉置さんのビブラートが心地よい1曲です。
他の曲でもビブラートは使われているのですが、この曲では特に揺らぎが小さく速いビブラートが心地よく聴こえます。
君がいないから
玉置浩二さんのなかで1番好きな曲です!
これだけでも聴いてください!
歌詞は「君がいないから」のタイトルの通り、会うことができない相手への想いを嘆いています。
そのため、歌声が他の曲よりさらに力強いです。
特に後半のフェイクからロングトーンの力強さは、そこだけでも聴く価値があります。
太陽さん
パーカッションの音が小気味よく流れるので、何となくアフリカ圏っぽい雰囲気を感じる曲です。
玉置さんの歌声も、力を込める箇所では声を絞って濁らせることで情熱的に歌いあげています。
MR.LONELY
ライブでよく歌われ、ファンのなかでは馴染みの深い1曲です。
特別明るい歌詞ではないのですが、玉置浩二さんの声色が明るく力強いので元気がもらえます。
ライブやテレビで歌うたびにフェイクやリズムの取り方が変わります。
個人的にはこのアルバムの歌い方が崩し過ぎずちょうど良いです。
田園
ソロ活動のなかで最大のヒット曲です。
このアルバムのなかでは唯一のアップテンポな曲で、観客の手拍子も聞こえます。
歌詞や曲調も明るく玉置浩二さんの歌声は相変わらず力強いので、聴いている側も自然と高揚してきます。
メロディー
ライブでは必ずと言っていいほど歌われるバラード曲です。
この曲もぜひ聴いてもらいたいです。
歌詞は、11曲目「君がいないから」と同じで今は傍にいない相手を想う内容になっています。
第一声が柔らかいのにもかかわらず、あまりにも明瞭に聴こえて驚きました。
歌いだしの「あんなにもー」の「あ」だけで悲しい感情が伝わってきたほどです。
現在行われているコンサートでは、曲の2番以降をマイクなしのアカペラで歌ったりしています。
まとめ
「玉置浩二 LIVE 旭川市公会堂」を紹介した理由は玉置浩二さんのパフォーマンスがスタジオで編集された音源よりライブの方が素晴らしいことを知って欲しかったからです。
このアルバムは、ライブでの玉置浩二さんの良さがぎっしり詰まっています。
ジャンルや年代を問わず「邦楽で最高の歌声を聴きたい」という方は、ぜひ1度聴いてみてください!